ウーマノミクス推進企業vol.006
TIS株式会社 コーポレート本部人事部 山田さおり様 
仕事にもプライベートにも情熱を。働くママの「強い意志」と「挑戦」
(2014/01/23)

――本日はよろしくお願いいたします。まずは、事業内容について教えてください。

山田さん:システムインテグレーション事業です。世の中にあるIT技術を駆使して、お客様の課題解決をしていくことです。ITの会社は大きく分けると、ハードウェアを作る会社、ソフトウェアを作る会社、インターネット事業の会社、インフラを提供する会社がありますが、私たちはシステムインテグレーション事業として、それら主要プレーヤーたちの力を統合し、お客様の課題解決します。つまり、お客様の経営自体を良くする提案をしていく仕事です。

――なぜこの会社を選んだのでしょうか。
山田さん:私は転職をしてこの会社に入社しましたが、男女関係なく隔たりなく力を発揮できる会社という点を非常に重視していました。業界ということですと就職活動時代は、IT(SE)か人材業界に興味がありました。なぜなら、その時伸びていた業界で、女性にもキャリアが開けていたからです。
当時の私は、自分のコミュニケーション能力に課題を感じておりました。「もっと人前で話せるようになりたい、多くの人と関わって、物事を進める力を磨きたい」と思っていました。今の私からは信じられないと思いますが、昔の私は実は、控えめだったんです。(笑)そうした自分を破って世の中を動かしたいなと思い、(当時の私にはむしろ向いていない)営業に挑戦したほうが「今の自分にないものが得られるのでは」と考えました。このような経緯で、初めの就職先として人材会社を選んだのです。

――苦手な分野に飛び込んで成果を出せる女性になるまでどのような道のりでしたか?
山田さん:入社当時の私は本当に仕事ができなかったです。例えば、電話営業をしていた時、同期はどんどんアポがとれていったのに、私はゼロだったこともあります。その時、一本一本を一生懸命、人より努力すれば絶対私でもできることは見つかるだろうって、取り組んだのが大きいですね。人より努力することで乗り越えたんです。「とにかく多く電話をかけよう」とか、「話し方を工夫しよう」とか。私は、苦手だからこそできることがあると思っていて、お話しするのが上手な人は自然に話ができるので、どう話したら本当に相手に伝わるかをあまり考えないと思うんですね。でも苦手な人はそこをすごく考えるので、そういう意味で言えば、コミュニケーションを図る方法とか、このお客様に対してどういう風に話をもっていけばいいのか、我々を選んでもらうために、どんな情報を仕入れて提案していけばいいのかといったことは、工夫を重ねてできるようになりました。
甲斐があって、営業成績は誰にも負けないくらいになりました。

――努力あっての成功なのですね。では、人材会社からTIS(IT)へ、転職のきっかけはなんでしょうか。
山田さん:私の場合、もともと人材の営業を一生やっていくとは考えていませんでした。組織活性化にたずさわるような仕事に興味があり、社内転職制度に応募して、人事総務部に異動しました。さらに、入社9年目に、転機があり転職を決意しました。
その時もまず「男女隔たりなく活躍できること」を念頭に置いていました。これまでの法人営業の経験から、自分と相性の良いお客様というものを知っていて、それが、IT、やメーカーの情報システム部の方でした。そこで、IT企業で、かつ組織活性化に携われるところが良いと決めました。

――キャリアを積みながらも、結婚についてはどう考えていましたか。
山田さん:私は学生の時から付き合っている人と結婚しましたので、もっと早く結婚することも選べたかもしれないですが、当時はそう考えませんでした。なぜなら、仕事が本当に好きだったので。仕事で成果を出すことに本当にものすごく燃えていて、「あまり成果を出せない自分」のままに結婚をしても、自分らしく生きられないと感じました。だから、今のうちにやれること、単体の自分にやれることをやりたいと思っていました。

――その中で、結婚をしたきっかけはなんですか?
山田さん:ようやく結婚したのは27の時でした。会社の信頼を確立したという実感がわいた時期で、例えば、仕事を任せてもらっていたし、子供を産んだあとでも仕事を任せてもらえると感じられたので、結婚を決意しました。

――山田さん自身、育児や家庭と仕事の両立で気を付けていることなどありますか。
山田さん家庭と仕事、どちらも疎かにしないという気持ちでいます。
それから、「子どもと長くいることが大事」なのではなく、「子どもといる時間をどう過ごすか」だと思います。

――勤めながらの育児は本当に大変そうですね。育児のサポートは何がありましたか。
山田さん:私の場合は芸術家である主人と、義母に大変お世話になりながら、育児のローテーションを実現してきました。むしろお世話になりっぱなしで本当に感謝しています。TISの制度としては2つ。育児や介護の事情があるときに活用できるフレックスタイム、それと、一時間単位で休みが取れる、一時間休暇という制度を活用しています。半日や一日単位でしか休みが取れない会社は多いですよね。でも少し早く帰らなきゃいけない、少し遅くなりそうという時もこれら制度で柔軟に対応できます。

――お子様を持ってから仕事に対して変化はありますか?
山田さん:仕事の効率は上がったと思います。限られた時間で仕事をこなせるように配分を考え、仕事のスピードが速くなりました。子供を7時に起すので、その前に、自由な2時間を醸し出したくて、朝は5時に起きることが多いです。早起きになりましたね(笑)

――ちなみに寝る時間は何時くらいですか?
山田さん:寝る時間は22時から1時の間。本当に忙しいときは、娘と一緒に寝てしまって、夜中に起きて仕事をしたりするときもあります。
それと余談になりますが、私の方針で、子供には具体的な仕事の話をするようにしています。だからだと思うんですけど、休みの日に、(やることがたくさんあって)私があたふたしていると娘に、「ママ、ママ、まずは紙に書いてごらん、優先順位付けてやればいいんだよ」って言われたりします(笑)多分いつも私が娘に言っていることなんですけど。

――家庭を持つうえで、男性に望むことはありますか。
山田さん:好きではない言葉に「男性が育児に参加する」があります。「参加する」ではなく一緒に「取り組む」べきだって。育児って、家族で一緒に育み、そして親もまた育てられるものだと思うんですよ。お母さんだけが育てて、お父さんが「参加する」って間違っていると私は考えています。はじめから一緒にやるんです。もともと一緒なんですよ。どう育てるか方針や目的をはっきりさせる。仕事の話みたいなんですけど(笑)

――こういった人物でありたいといったモデル像はありますか?
山田さん:自分の中で作り出しているモデル像はあります。物事大きくとらえて、包容力がしっかりあって、一人一人の力を引き出して…そういう姿を目指しています。理想像は「この人」っていうのはありません。出会う人の、この部分を見習いたい、というように多くの方から学んでいます。こういう風にはならないでおこう、と学ぶ時ももちろんありますけどね。

――76世代の人がマネージャーになるかならないかという点を社会が注目していると思いますが。
山田さん:私はマネージャーを目指しています。しかし、子供を持って働き続けていても、マネージャーを希望する女性は少ないです。それは、バックグラウンドの違いとか、家事・育児のローテーションを組めるか否かの違いが大きいと思います。つまり、男性と女性の両方のサポートをしていかないと、実現は難しいのかなと思います。そういう制度や環境が整っていないと女の人も、「私もっと頑張りたいです」とか、「上に行きたいです」とか、言いにくいんじゃないですか。その点ではTISは圧倒的に理解があるほうだと思います。社内結婚している夫婦の子供が熱を出したとき、早退するのは、夫婦交互だったりします。

――ほかに、TIS社のいいところはなんでしょうか。
山田さんもともと男女一緒に仕事をしてきた風土があるので、男女隔たりなく仕事を任され、活躍している女性が多いと感じています。TISの社員は人を巻き込み物事を推進させていくのが、得意な人が多い。〝できる人″は男性だからとか女性だからとかは関係なく、周囲の理解を作り出していくのかもしれません。現在整っている各種子育てサポートの制度も、社員の中で作ったワーキンググループからの提言を盛り込む形で実現されてきました。手をあげれば、意見を吸い上げてくれる会社です。人と風土がいいことが自慢です。

――”できる女”の、その秘訣はなんでしょうか。
山田さん:やっぱり成果をだすことだと思います。子育て中の女性のことで言うと時間的な制限を持っている人も多い。それでもこの人に仕事を頼みたいと思わせる人であることが大切だと思います。そうなれるかどうかだと思います。

――最後に、女子大学生へメッセージをお願いします。
山田さん社会へ出て仕事をすることは、面白くて、可能性があることです!それを楽しみにして就活をしてほしいです!今、学生のうちに遊んどかなきゃとか、社会にでるのは嫌で面倒くさいとか思う人かもしれませんが、それは偏見だと思います。社会に出れば、一人では使えなかったリソース(資源)などが使えるようになり、大きな挑戦ができます。若い時から、自分をどのフィールドにおくかという目線で、社会を眺めて考えておいてほしい。それは、特定の会社への就職という狭いことではなくて、自分の目標に向かって挑戦できるフィールドを探そう、という視点で。それと、たくさん、失敗したほうがいいと思います。
目の前にカップがあるとします。このカップに水を灌ぐとして、ぎりぎりまではみでないようにいれようと思った時に、うまく入れられるか。はみ出てもいいから、とにかくいっぱい入れようかと思った時に、どっちがいっぱい入ると思いますか?はみ出てもいいからって思った時なんですね。満たすためには、どのような方法をとったらいいか。挑戦をしていかないと、キャパ以上には増えない。広げる努力をしないと広がらないんです。
私自身、新人時代に先輩から聞いた言葉の中で今でもよく思い出すものが2つあります。1つは「壁ばっかりだよ」って。壁をどう乗り越えるかが重要で。それによって成長できる。それと、もう1つは「天井を定めるな」。天井定めると、それ以上、上にいけないよって。失敗しないようにすると、どうしても天井を定めちゃったりとか、壁にぶつからないようにしたりするわけですよ。それは、その人のキャパを狭めることにつながるので、すごくもったいないなって思うんですよ。失敗や壁を気にする前にまずは行動してみてください。みなさんの可能性は無限大です!

――ありがとうございました!

【編集後記】 インタビュアー:佐々木絵理

取材を通して感じた、女性が育児をしながら働くために必要なポイントをまとめてみました。

①職場の人や風土    
子育てに対して職場の男性上司が理解があるというのは働くママにとって、とても心強いのではないでしょうか。
また、子供の具合が悪い時に女性だけでなく男性も早退できる雰囲気、フレックスタイム、一時間休暇といった制度は個人個人の状況に応じた対応策であり、それらが普通に利用されているということで社内の人の理解が伺えました。もともと男女一緒に仕事をしてきたという風土も関係しているのでしょう。

②“できる女性”になる
周囲の環境や会社の制度に頼るだけでなく、やはり女性自身の頑張りが必要であると深く感じました。仕事の成果を周りから認めてもらうことで「○○さんだったら!」と働き方に対しての理解度も上がります。
また山田さんの〝苦手だからこそ人より努力すれば周りの人以上にできる″という経験は仕事だけではなく精神的にも鍛えられることで、できる女性への大きな一歩であると感じました。
男女に関わらず、人には苦手なものや分野がありますよね。そうした短所を長所に変え、自分の力にできたら成長を通して仕事の成果に繋がるかもしれません。努力あるのみですね!

           
(取材:佐々木絵理 文章:林健太郎)

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